ブランデンブルク門
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総延長およそ150キロ!「ベルリンの壁」跡地を自転車で辿ってみた。(18)/ブランデンブルク門とホロコーストの慰霊碑

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ベルリンの壁とブランデンブルク門

真新しい建物が立ち並ぶ「ポツダムプラッツ」を過ぎると、見えてくるのはブランデンブルク門です。ベルリンと言えば、最初にイメージされるものかもしれません。このようなブランデンブルク門も「ベルリンの壁」に直接的に関連したものなのです。

歴史的に門は都市の出入り口の役割を果たしていましたが、東西ドイツ時代には「西側」と「東側」を隔てる場所となっていました。門は「ベルリンの壁」によって閉鎖されることで、誰も通り抜けることはできなかったのです。

2020年のブランデンブルク門 
1988年のブランデンブルク門 @Stiftung Berliner Mauer, Foto: Lothar Kruse

ドイツ再統一のシンボル

東西ドイツ時代にブランデンブルク門は通り抜けられない門として、「ベルリンの壁」以上に、都市の分断を象徴する場所だっと言えるかもしれません。

そんな門は壁の崩壊によって通り抜けられる場所となりました。それと同時にブランデンブルク門が意味することも変わっています。ブランデンブルク門は分断を意味するのではなく、分断を経て統一されたドイツのシンボルとなったのです。

「西側」から見るブランデンブルク門。
「東側」から見るブランデンブルク門。

ホロコーストの慰霊碑

ブランデンブルク門周辺には忘れてはいけない場所があります。壁を辿って「ポツダムプラッツ」から門へと向かうと、多くの列柱が設置された空間を見るでしょう。それは「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑(Denkmal für die ermordeten Juden Europas)」です。

建築家ピーター・アイゼンマンが手掛けたメモリアルパークで、無数の黒い柱が並ぶ空間は強い印象を与えます。列柱の中には実際には入ることができ、その中を歩けば、無数の柱に視界を奪われて方向感覚を失うでしょう。ここでは行き場を失ったナチス時代のユダヤ人の運命を追体験できるのかもしれません。

多くの柱が並ぶ「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」。

ドイツの負の歴史を感じられる場所

「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」周辺を眺めるとわかりますが、周りに建つのは新しい建物ばかりです。こちらの施設も新しく、設置されたのは壁崩壊後の2005年です。敷地の横に「ベルリンの壁」が築かれていたことからわかるように、ここは壁の跡地だったのです。

東西ドイツ時代に、「東側」には壁へ接近させないために無人地帯が広がっていました。ドイツ再統一後に、そんな場所は都心に広がる空き地として再開発されていきます。ここではドイツの負の歴史を感じるメモリパークに利用されているのです。

壁の跡地を活用して築かれた慰霊の場所。

過去の一部ではなく様々な過去を振り返る

「ベルリンの壁」を辿ることで様々な壁の跡地の活用法を見てきました。その多くは現代的な住宅地や商業地として利用されたものでした。もちろん場所によっては「ベルリンの壁」があった東西ドイツ時代の過去を振り返る場所もあります。しかし、ここで振り返っているのは他の場所であるような東西ドイツ時代の過去だけではないのです。

ここではナチス時代のドイツの負の歴史を振り返り、多くの人にドイツの過去を気付かせているのです。このメモリアルパークでは、過去の一部ではなく様々な過去を振り返ることに、壁跡地が活用されていることに気付かされました。

ドイツの過去を振り返る場所。

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