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総延長およそ150キロ!「ベルリンの壁」跡地を自転車で辿ってみた。(15)/過去だけでなく未来も考えさせる作品

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ベルリンの跡がもたらした非現実的な街並み

 先日紹介したハインリヒ・ハイン通りの検問所跡を過ぎると、見えてくるのは通りに並ぶ真新しい建物です。これは今まで何回も紹介していますが、壁跡の空き地の再開発です。この周辺は10年ほど前にも訪れることがあったのですが、都心に広がる巨大な空き地に違和感を感じたことを覚えています。今では真新しい住宅が立ち並び、以前のような感覚を感じることはありません。ただ生活感を感じさせない真新しい建物が続く風景に、どこか非現実的な印象を受けました。

 左側に並ぶのが壁跡地に建てられた新しい住宅。

現代的な建物とベルリンの壁の跡

 この周辺では入り組んだ通りに沿って壁が築かれています。通りを進んでいくと交差点があり、それを曲がるとまた交差点があります。ここでは「ベルリンの壁」は一直線ではなくジグザクに築かれていたのです。そんな壁を辿ることは簡単でないように思えるかもしれません。ですが壁は辿ることは簡単で、再開発された建物を追いかければ良いのです。再開発によって生まれた現代的な建物は通りに沿ってジグザクに伸びていきます。こうした建物を追うことで、「ベルリンの壁」を見失うことはありませんでした。

写真の右側が「東側」で、そこには現代的な住宅が建っています。

都心に建つ巨大な建物

 入り組んだ住宅街を抜けると、見えてくるのは多くの車が行き交う大通りでした。こちらで目にするのはオブジェのようにも見える巨大な建物。これは世界的に有名な建築事務所OMAが手掛けた建物でドイツの出版社が入っています。もちろん言うまでもなく建てられている場所は壁の「東側」。なぜこのような巨大な建物が都心に建てることができたかは、立地を考えれば納得できます。そこには壁跡に残された広々とした空き地があったのです。

左手に見えるのが建築事務所OMAが手がけた建物。ベルリンの壁は中央の大通りに築かれていました。

「ベルリンの壁」をモチーフとした美術作品

 この周辺で目を引いたのは現代的な建物だけではありません。有名建築事務所が手掛けた建物の反対に目を向けると、壁跡地の近くには壁の上に立つ大きな人物像が見えます。これはドイツ人の彫刻家シュテファン・バルケンホール(Stephan Balkenhol)が手掛けた作品で「ベルリンの壁」にちなんで設置されたもの。実物の壁を利用している訳ではありませんが、壁の上に立つ人物像は、ここに壁があって街を二つに切り裂いていたことを気付かせてくれるでしょう。

壁のすぐ近くに設置されている壁の上に立つ人物像。

ベルリンの過去だけなく未来も考える

 壁をイメージさせる作品ですが、それはただ過去の歴史を気付かせるものではないようです。作品名は「バランスアクト(Balanceakt)」で、その名前の通り壁の上でバランスを取ろうとする男性の姿が形になっています。作品が暗示するのは激動の時代にバランスを取ることの重要性。それが意味するのは、壁があった時代や壁崩壊直後の時代だけではないでしょう。なぜなら今現在も激動の時代であるからです。ここでは「ベルリンの壁」があった過去だけでなく、壁が無くなった現在や未来についても考えることになりました。

今の時代でもバランスを保つことは、とても重要と言えるでしょう。

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