ベルリンには多くの美術館や博物館があります。その数は100館以上もあり、中にはドイツを代表するような素晴らしい施設もあります。そのため、どこを訪れるか迷ってしまう人もいるでしょう。
そんなベルリンにある美術館や博物館ですが、最近では多くの施設が入場料を引き上げており、気軽に訪れにくくなってきています。一般的に10ユーロ以上のところがほとんどで場所によっては20ユーロ近いところもあります。
このように入場料の値上げ、そして円安の問題も重なり、気軽にベルリンで美術館や博物館を訪れることができないかもしれません。
そこでお勧めしたいのが、入場無料の美術館や博物館を訪れることです。ベルリンには幾つか入場無料の場所があります。こちらの記事では、そんな入場無料でおすすめの美術館や博物館を紹介したいと思います。
圧倒的な民族美術とアジア美術のコレクション、フンボルト・フォーラム
ベルリン中心部には壮大な宮殿となっているベルリン王宮があります。そこはプロイセン王国やドイツ帝国の居城となっていましたが、第二次世界大戦によって破壊されてしまいました
最近になって、かつてと同じ場所にベルリン王宮が再建されることになりました。そして「フンボルトフォーラム」と呼ばれる大学の研究施設や博物館などが入る複合文化施設が誕生したのです。

そんなフンボルトフォーラムで無料で展示を楽しめるのが民族博物館とアジア美術博物館です。これらの博物館は以前は郊外にある有料の文化施設でした。しかしベルリン王宮再建と共に移転することになり、新しい建物で素晴らしいコレクションを無料で公開しているのです。

民族博物館では特にアフリカとオセアニアの民族美術の展示が充実しています。特にアフリカの展示では多数のマスクが展示されており、それらが持つ独特な雰囲気に圧倒されるでしょう。
アジア美術館の展示は、主にインド、中国、韓国、日本の文化や美術作品が中心となっています。展示の目玉となっているのは実際に茶会が開かれる日本の茶室です。ここでは、ドイツで日本の文化がどのように紹介されているかを理解することができると思います。
ベルリン王宮 (フンボルトフォーラム) / Berliner schloss (Humboldt Forum)
アドレス: Schloßplatz, 10178 Berlin
最寄駅:地下鉄U5「Museumsinsel」駅
入館料: 民族博物館、アジア美術館は入場無料 (展示によっては有料チケットが必要。)
展望スペース: 3ユーロ
開館時間:10:30〜18:30
休館日:火曜日
Web-Site: https://www.humboldtforum.org/de
(2025年1月確認)
ベルリン王宮についてはこちらの記事で紹介しています。
多数の戦闘機や輸送機が並ぶ軍事史博物館(ドイツ空軍博物館)
ベルリンには戦闘機や兵器を展示するドイツ空軍博物館があります。それは軍事史博物館で、ベルリン中心部から離れた郊外の辺鄙な場所に位置しています。
そんな場所にあるには理由があります。それは敷地が空港として使われていたことです。そんな空港はドイツ再統一後に閉じられ、戦闘機や冷戦期の資料などを展示する博物館に生まれ変わっているのです。

滑走路や格納庫には、およそ150機もの戦闘機や輸送機、そしてヘリコプターなどが展示されています。展示されているのは旧東ドイツや旧西ドイツの戦闘機など。その充実したコレクションはミリタリーファンには必見でしょう。

展示の見どころは、ドイツの空軍史を辿れる様々な機体の展示です。滑走路や格納庫で展示されているのはドイツで利用されていた軍用の機体です。
第一次世界大戦、第二次世界大戦、東西冷戦期の機体が展示されているのです。そのため機体の進化や東西ドイツの違いなどを実感することができるでしょう。
軍事史博物館ベルリン・ガートー空港/Militärhistorisches Museum der Bundeswehr – Flugplatz Berlin-Gatow
アドレス: Am Flugplatz Gatow 33, 14089 Berlin
最寄駅 : Sバーン「Berlin-Spandau」駅から、バス135「Seekorso」下車
入場料 : 無料
休館日 : 月曜日
開館時間 : 10:00 – 18:00
Web-Site : 軍事史博物館ベルリン・ガートー空港
(2025年1月確認)
ベルリンでユダヤ人の悲劇を感じられる場所、ベルリン・ユダヤ博物館
美術館や博物館では展示だけでなく建物でも有名な場合があります。ベルリンでその代表とも言えるのは、ベルリン・ユダヤ博物館です。ユダヤ人の文化や歴史、そしてホロコーストなどの記憶を紹介する博物館です。

建物を手がけたのはアメリカ人の建築家ダニエルリベスキンドです。ジグザクな形の建物に金属製の外壁はベルリンの街並みの中で一際際立っています。
そんな建物はベルリンの現代建築を代表するものであり、それを見学するために、わざわざベルリンを訪れる人もいるほどなのです。

このようなユダヤ博物館では建築空間を活かしたスペースが設けられており、それによってユダヤ人の苦難の歴史を体験することができるでしょう。
博物館となると、文字や資料を追いかけることになり、英語やドイツ語がわからない場合、展示を楽しめないこともあるでしょう。
しかしベルリン・ユダヤ博物館では、その特別な建物と検知空間によって、特別な体験をすることができます。ぜひそんな特別な博物館を訪れてみてください。
ベルリン・ユダヤ博物館 (Jewish Museum Berlin)
アドレス: Lindenstraße 9–14 10969, Berlin
開館時間: 10:00 – 18:00 (毎日)
休館日: ユダヤ人の祝日(ホームページで確認してください)
入場料: 常設展示は無料、なお企画展は有料
Web-Site: ベルリン・ユダヤ博物館
入り口で手荷物検査が行われるので注意してください。
(2025年1月確認)
ベルリン・ユダヤ博物館はこちらの記事で紹介しています。
ベルリンの穴場的な観光スポットをこちらの記事で紹介しています。
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