最近ドイツでは、多くのテロに関連する事件が発生しており、中には無差別に一般市民を狙ったものもあります。
2025年2月21日に多くの観光客が訪れる「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」で1名の観光客が刃物で刺されるという事件が発生しました。
現在のところ、わかっているのは犯人がシリア人難民であることです。一般市民を無差別に狙ったものかどうかなど、事件の詳細については現在捜査中と報道されています。
こちらの記事では、今回発生している事件について、今までにわかっていることを紹介します。
(2月22日更新)
事件についての情報
事件内容:虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑で1名の観光客が刃物で刺される。
事件現場:虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑(ブランデンブルク門近くにある慰霊碑を兼ねた空間)場所については、こちらの記事で紹介。
発生時刻:2025年2月21日(金)18時頃
負傷者:重症者1名(スペイン人男性観光客)
犯人:2月21日21時前に現場付近で逮捕。2023年ドイツに到着した19歳シリア人難民で、ユダヤ人を狙った事件と報道あり
事件の与える影響
- 治安悪化の不安(ベルリン中心部のツーリストスポットでの犯行であるため)
- 2025年2月23日に行われる総選挙への影響
- 無差別テロとの関連(昨年から続く一般市民を狙った無差別テロであれば、市民に大きな不安を与える)

事件の報道
ドイツの英語ニュースメディア Deutsche Welleの記事
地元ベルリンのニュースメディア Berliner Morgenpostの記事(ドイツ語)
ドイツ大手新聞 Frankfurter Allgemeine の記事(ドイツ語)
ドイツで最近発生したテロと関連するとされる事件
ドイツで一般市民を無差別に狙った事件は下記のように去年から連続しています(2024年5月31日にマンハイムで政治集会を襲った事件で1名の警察官が亡くなっています)。
ゾーリンゲンの事件(2024年8月23日)
概要:イベント会場で、無差別に多数の殺傷のために、ナイフで襲った事件
事件現場:ゾーリンゲン中心部の広場
死者・負傷者:死者3名、負傷者約8名
犯人:26歳のシリア国籍の男。難民の申請を行なっていたが、2023年に難民申請は不可となっていた。
マグデブルクの事件(2024年12月20日)
概要:クリスマスマーケットを1台の車が猛スピードで走り抜けた事件
事件現場:マグデブルクのクリスマスマーケット
死者・負傷者:死者6名、負傷者約300名
犯人:サウジアラビア出身の50歳の医師で、2006年よりドイツ在住。
マグデブルクの事件については、こちらの記事で紹介しています。
アシャッフェンブルクでの事件(2025年1月22日)
概要:公園内で刃物によって複数名が刺された事件
事件現場:バイエルン州アシャッフェンブルクの市内中心部の公園
死者・負傷者:死者2名、重症者3名
犯人:既に逮捕、28歳のアフガニスタン国籍の男性
アシャッフェンブルクの事件については、こちらの記事で紹介しています。
ミュンヘンでの事件(2025年2月13日)
概要:ミュンヘン中心部の通りで行われたデモの群衆に車が突っ込む事件
事件現場:ミュンヘン市内中心部の大通り
死者・負傷者:死者2名、負傷者およそ30名
犯人:事件現場で逮捕、24歳のアフガニスタン国籍の男性で、2016年に渡独した難民希望者
ミュンヘンでの事件については、こちらの記事で紹介しています。
ドイツの治安については、こちらの記事で紹介しています。