バウハウス大学ヴァイマール
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ヴァイマール/ワーマールで必見のバウハウス関連の建物

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バウハウスは20世紀初頭にドイツで設立された建築やデザインを教える美術学校でした。その活動期間は15年に満たないのですが、そこで行われた教育の斬新さや、その教えを受けた学生の活躍などにより、バウハウスはデザインや建築の世界で今も影響を与え続けているのです。

そんなバウハウス誕生の地であるヴァイマール(ワイマール)には世界遺産にも登録された建物や、バウハウスの資料などを展示する博物館があり、バウハウスのファンが訪れる街になっています。そこで、こちらの記事ではヴァイマールにあるバウハウス関連施設について紹介したいと思います。

バウハウスミュージアム・ヴァイマール

バウハウス大学本部棟(世界遺産指定)

バウハウスは1919年にヴァイマールで美術と工芸を学べる別々の教育施設を統合する形で設立されました。その初代校長となったのは建築家ヴァルター・グロピウスです。バウハウスが校舎として利用していた建物は、その前身となる教育施設のものでした。

バウハウス大学ヴァイマール

それを手がけたのがベルギーの建築家であるアンリ・ヴァン・デ・ヴェルデです。現在はバウハウス大学本部棟となっている建物は、1911年美術学校としてに建てられたものです。この建物はバウハウスが1925年にデッサウに移転するまでバウハウスの教育を教える場として使われていました。

建物は外光を取り入れる大窓や建物の中心にある螺旋階段が大きな特徴となっています。螺旋階段やバルコニーには装飾もあり、アール・ヌーヴォー的な要素も感じられるでしょう。その一方で外光を取り入れる大型のガラス窓もあり、バウハウスが追求した機能主義や合理主義の要素も感じられます。このようにバウハウスが最初期に利用していた建物は、バウハウスが開花させたモダニズムへの移行を象徴するものと言えるかもしれません。

バウハウス大学本部棟 / Bauhaus-Universität Weimar Hauptgebäude

設計 : アンリ・ヴァン・デ・ヴェルデ

建築期間 : 1904〜1911年

アドレス:Geschwister-Scholl-Straße 8/15, 99423 Weimar

開館時間:ー (1階エントランス部分のみ見学可能、校内はガイドツアーで見学可能)

Website : バウハウス大学本部棟

(2024年12月確認)

バウハウス大学の建物については、こちらの記事を紹介しています。

バウハウス大学ヴァン・デ・ヴェルデ棟(世界遺産指定)

バウハウスの前身となった教育施設には2つの学校がありましたが、その一つが工芸専門学校で、その建物もアンリ・ヴァン・デ・ヴェルデによって1906年に建てられており、現在はバウハウス大学の施設として利用されています。

こちらの建物でも、装飾的要素、合理主義的要素、機能主義的要素を見ることができるでしょう。本部棟と同じ頃に建設が始まっており、本部棟同様に新しい時代への移行期間を感じさせる建物となっています。

こちらの建物にも螺旋階段があり、それが建物と特徴となっています。しかし本部棟のものと異なるのは、その壁面に壁画が描かれていることです。それを描いたのはバウハウスの教官だったオスカー・シュレンマーで、螺旋階段と共にヴァン・デ・ヴェルデ棟の重要な特徴となっています。

バウハウス大学ヴァン・デ・ヴェルデ棟 / Bauhaus-Universität Weimar Van-de-Velde-Bau

設計 : アンリ・ヴァン・デ・ヴェルデ

建築期間 : 1905〜1906年

アドレス:Geschwister-Scholl-Straße 7, 99423 Weimar

開館時間:ー (ガイドツアーで見学可能)

Website : バウハウス大学ヴァン・デ・ヴェルデ棟

(2024年12月確認)

ハウス・アム・ホルン (世界遺産指定)

1923年にバウハウスの成果を見せるために建てられた平屋の一戸建ての建物です。そのため機能主義と合理主義を強く打ち出したバウハウスらしい建物となっています。それを手がけたのはバウハウスの教師ゲオルク・ムッヘで、建築家アドルフ・ゾンマーフェルトやヴァルター・グロピウス事務所の支援を受けて、実験的な建物が実現しています。

建てられた住宅は、子供連れの家族が住むことを想定されたものとなっています。中央には背の高いリビングルームがあり、それを囲むように、寝室、浴室、トイレ、キッチンなどの部屋が配置されています。非常にシンプルな空間でバウハウスを象徴するような空間と言えるでしょう。

建物内にある家具や調度品は全てバウハウスの教師や学生によって手がけられ、その成果を発表する場となりました。そこには当時バウハウスの学生だったマルセル・ブロイヤーによる棚や書机、そして椅子などが置かれるなど、バウハウスの先進性を一般に広める場となったのです。

ハウス・アム・ホルン / Haus Am Horn

設計 : ゲオルク・ムッヘで、アドルフ・ゾンマーフェルト

建築期間 : 1923年

アドレス:Am Horn 61, 99425 Weimar

開館時間:2025年03月21日より11月1日まで開館 / 冬期休館 / 10:00 〜 18:00 

休館日:火曜日

入場料:5ユーロ

Website : ハウス・アム・ホルン

(注)入場者数を限定しているため、予約推奨。予約ページはこちら

(2024年12月確認)

バウハウスミュージアム・ヴァイマール

バウハウスミュージアムヴァイマールは以前は旧市街にある小規模な展示施設でした。そんな施設は2019年のバウハウス設立100周年を期に、新しく広大な展示スペースを持つ建物に移転しています。

建物は立方体の形となっており、古都ヴァイマールで一際目立つものとなっています。それはバウハウスのモダンさを現代的なもので表したものと言えるかもしれません。

バウハウスミュージアム・ヴァイマール

博物館はバウハウスの歴史や関係者の功績を資料や作品で紹介するものとなっています。その中には、バウハウスの教官だったパウル・クレーやワシリー・カンディンスキーの作品も含まれれおり、絵画が好きな人も楽しめるでしょう。

バウハウスミュージアム・ヴァイマール

その他にも、バウハウスの校長で、モダニズム建築の巨匠ミース・ファン・デル・ローエの椅子や書机、サイドボードなどが美しく展示されており、バウハウスや建築好きな人にはたまらない展示となっています。

バウハウスミュージアム・ヴァイマール / Bauhaus Museum Weimar

アドレス : Stéphane-Hessel-Platz 1, 99423 Weimar

開館時間:9:30〜18:00

休館日:火曜日

入館料:10ユーロ

(2024年12月確認)

バウハウスミュージアム・ヴァイマールについては、こちらの記事で紹介しています。

デッサウのバウハウス関連の建物は、こちらの記事で紹介しています。

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