ドイツを旅行するなら、日本で経験できないようなことをしたいと思う人は少なくないでしょう。そうした日本でできない経験のなかには、ドイツの料理や飲み物を楽しむこともあると思います。そこで今回紹介したいのは、ドイツでしか飲めない特別なソフトドリンクです。
ドイツでは日本で見かけないようなソフトドリンクが多く発売されています。その多くはドイツで一般的に普及しており、ドイツ旅行の際に簡単に楽しむことができるのです。今回は、そんなドイツのソフトドリンクを7種類、紹介したいと思います。
お勧めのドイツのソフトドリンク
マテ入り炭酸飲料「クラブ・マテ」
ドイツを旅行すると、日本で見かけないタイプのソフトドリンクを見かけると思います。その一つはマテを使った飲み物で、南米で飲まれるマテ茶の成分を入れた炭酸飲料です。多くのメーカーでマテを使った炭酸飲料を発売していますが、その中でも特に有名なのがクラブ・マテなのです。
クラブ・マテなどマテを使った炭酸飲料の最大の特徴はカフェインを多さです。レッドブルなどのエナジードリンクは100mlあたりに約30mgのカフェインを含んでいますが、マテを使った炭酸飲料の多くは100mlあたりに約20mgのカフェインを含んでいます。そのためエナジードリンク代わりに飲のまれているのです。
クラブ・マテの味ですが、やや薬のような風味を感じるでしょう。そのため最初の一口目は違和感を感じるかもしれません。ですが、その特徴的な味のため癖になり、しばらくすると飲みたくなるような中毒性のある飲み物なのです。特にドイツで人気のあるソフトドリンクなので、お勧めしたいです。
クラブ・マテ / Club-Mate
Website: クラブ・マテ
強カフェイン炭酸飲料「フリッツコーラ」
ドイツは比較的老舗の飲料メーカーが多く、日本のように季節ごとに新商品が発売されるわけではありません。そのため新しい商品が定番商品となるのは難しいのです。そんなドイツで僅か数年で大人気となった商品があります。それがフリッツコーラと呼ばれるコーラ味の炭酸飲料です。今ではドイツであれば、どこでも買えるような人気商品となっています。
フリッツコーラの最大の特徴は一般的なコーラよりも多いカフェインです。一般的のものは100mlあたりに10mgほどのカフェインを含んでいますが、こちらの商品は2倍以上の25mg含んんでいます。そのため気分をすっきりさせたり、眠気を取るために好んで飲まれる飲み物なのです。
カフェイン以外にも特徴があり、一般のコーラよりも砂糖の量が少なく、すっきりとした味わいとなっています。コーラとなると甘ったるい飲み物と思う人もいるかもしれません。それならば、ぜひフリッツコーラを試してみてください。きっと気にいると思います。
フリッツコーラ / fritz-kola
Website: フリッツコーラ
コーラとオレンジを組み合わせた炭酸飲料「シュペツィ」
ドイツには幾つかの定番の炭酸飲料があります。その中でお勧めしたいのがシュペツィです。こちらのドリンクはコーラとオレンジソーダを組み合わせたもので、外観はコーラのように黒色なのですが、味ではオレンジの風味を感じさせる美味しい炭酸飲料です。
シュペツィの特徴は一般的なコーラにはない独特なテイストでしょう。一般的にコーラといえば、レモンを浮かべるなど、酸味のあるレモンと組み合わされることが多いです。そのためコーラとオレンジという組み合わせは、少し意外かもしれません。ですが、これがぴったりとハマり、ドイツではかなり人気があるのです。
残念ながら、日本では類似の商品が無く、コーラとファンタ・オレンジの組み合わせで、その味を再現することもできるようです。とはいえ、本家本元の味は、やはりドイツでしか味わうことができません。そのため、ぜひ飲んでほしいドイツのソフトドリンクです。
シュペツィ/ Spezi
Website: シュペツィ
爽やかな果汁炭酸ジュース「アプフェルショーレ」
ドイツには日本で見かけないソフトドリンクのジャンルがあります。それはフルーツジュースと炭酸水を組み合わせたショーレと呼ばれる飲み物のジャンルです。その中でもドイツで好まれているのはリンゴジュースと炭酸水を合わせたアプフェルショーレです。
日本では果汁の入った炭酸飲料は果汁の割合が少なく、風味付け程度になっているのが多いでしょう。また多くのものが砂糖などの糖分によって味が調整されています。一方で、アプフェルショーレはリンゴ果汁が50パーセント以上含まれているのです。また糖分の量は一般的な炭酸飲料の半分程度です。そのため果汁の割合が高く、糖分が控えめな飲み物なのです。
アプフェルショーレは果汁が多いことから、爽やかな飲み心地を実現しています。砂糖から作られた味でなく、すっきりとした味わいを感じられるでしょう。そのため運動の後や、食後の口直しにぴったりの飲み物です。日本では見かけない飲み物なので、ぜひ見つけて飲んでみてください。
アプフェルショーレ / Apfelschorle
Website: アプフェルショーレ
東ドイツの味を守る「ヴィタ・コーラ」
第二次世界大戦後にドイツは東西に分裂しており、1989年まで東西ドイツは別の国となっていました。そのため東西ドイツでは異なるソフトドリンクが流通してたのです。そんな東ドイツのソフトドリンクの味を楽しめるのは、ヴィタ・コーラと呼ばれるコーラ風味の炭酸飲料です。
1989年にベルリンの壁が崩壊し、ドイツが再統一した後、東側の会社の多くは西側の会社との競争を強いられることになります。ヴィタ・コーラも例外ではなく、西側の会社との販売競争に負けて姿を消したのでした。しかし東ドイツを懐かしむ動きが現れると1990年代から再製造されるようになり、今ではカルト的な人気を誇っています。
ヴィタ・コーラの味ですが、個人的な印象としては、味や香りに個性があり、他のコーラは異なる炭酸飲料となっています。何より最大の特徴となるのは、東ドイツの味でしょう。今でも楽しめる東ドイツの味だけに、見つけたら、ぜひ飲んでほしい飲み物です。
ヴィタ・コーラ / Vita Cola
Website:ヴィタ・コーラ
オーガニックなソフトドリンク「ビオナーデ」
ドイツでは健康を意識した商品が多くあります。その中にはビオと呼ばれる、農薬や遺伝子を組み替え素材を使わないオーガニックな商品があるのです。そんなソフトドリンク業界でも、そうしたビオ商品が多く発売されています。その代表格はビオナーデでしょう。
ビオナーデはドイツ南部のビール醸造所で製造されている発酵を用いる炭酸飲料です。一般的に炭酸飲料は体に悪いイメージがありますが、オーガニックのイメージから多くの支持を受けて、人気商品となっています。今では、どこのお店でも買える定番の炭酸飲料です。
このようなビオナーデですが、オーガニックであることだけが人気の理由ではありません。その味も人気の理由となっています。味のバリエーションも豊富で様々な風味を楽しむことができるでしょう。また甘すぎず、すっきり飲めることも忘れてはいけません。オーガニックなど体のことを考えるなら、ぜひビオナーデを飲んでみてください。
ビオナーデ / Bionade
Website: ビオナーデ
麦芽を使った炭酸ドリンク「ファスブラウゼ」
ドイツといえば、ビール大国として知られており、ビールを楽しむことができる世界的なイベント「オクトーバーフェスト」も開催されています。そんなドイツで、ビールのようにモルト(麦芽)を使ったソフトドリンクがあるのです。それはファスブラウゼと呼ばれる炭酸飲料です。
ファスブラウゼが誕生したのは20世紀初頭のベルリンでした。ある化学者が、ビールのように見える、でもアルコールを含まない飲み物を息子のために開発したのです。そんなソフトドリンクですが、今流通しているものは、ビールとは異なり、リンゴ味のソーダのようなものとなっています。ですが、ベルリンから生まれたものとして、当地で人気のソフトドリンクなのです。
個人的にファスブラウゼを推したいのは、ビール大国ドイツであるドイツらしい麦芽の使用です。麦芽を含みながら、ノンアルコールビールとは異なるタイプのソフトドリンクは珍しいでしょう。そのため、もし商品を見かけることがあれば、ぜひ飲んでほしいです。
ファスブラウゼ / Fassbrause
Website: ファスブラウゼ