クリスマスマーケットといえば、ドイツの冬の風物詩です。例えば、ドイツの首都ベルリンでは、市の公式ページに登録されているだけで90以上ものマーケットがあります。その数からわかるように、ドイツでは多くのクリスマスマーケットが開催されます。
ただし多くの場所では同じような食べ物が売られ、同じようなものが販売されています。そのため個性や特徴があるものは決して多くはありません。そして、数か所訪れると飽きてしまうこともあるのです。今回紹介したいのは個性ある魅力的なクリスマスマーケットです。それはベルリンの隣街ポツダムで開催されているボヘミアン・クリスマスマーケットです。
ポツダムの住宅地で開催されるクリスマスマーケット
ボヘミアン・クリスマスマーケットが開催されるのは、ポツダムの東部の住宅地です。ベルリンの中心部からポツダムまで電車で1時間で訪れることができます。ポツダムは世界遺産に指定されているサンスーシ宮殿があります。また多くの歴史的な建物が残されています。
そのため、こちらのクリスマスマーケットのためにポツダムに訪れるのもよいですが、サンスーシ宮殿訪問など、ポツダム観光を組み合わせて訪れると良いかもしれません。
開催地の歴史にちなんだテーマ
ボヘミアン・クリスマスマーケットという名付けられているように、こちらのマーケットはボヘミアをテーマとしています。その理由は会場となっている地区がボヘミアと繋がりがあるためです。
ボヘミアとは現在のチェコ西部のことですが、18世紀に、そこから多くの人がここへと移り住んだのです。そのため2000年代から、場所の歴史にちなんだマーケットを開催するようになったのです。
手作り感あふれる落ち着いた雰囲気
会場に並ぶのは20軒ほどの屋台です。地元の人や工芸家のお店が並び、観光客向けのよそよそしい雰囲気はありません。ある屋台では陶器の器を販売しており、手作りならではの暖かなデザインの器が店先に並んでいました。
小規模ですが、子供向けのアトラクションもありました。それは手動で動かすメリーゴーランド風の遊具です。スピードは遅く、ゆっくり動くのですが、子供たちは楽しそうに乗っています。このように手作り感が溢れるマーケットとなっており、落ち着いた雰囲気が印象的でした。
伝統的な手法で作られる工芸品の販売
一部の屋台では販売するものを店先で作り、その作業過程を見せていました。アクセサリーや小物を売る屋台では、店先に鍛冶道具を広げて作業を行っています。金属を炭を使って熱し、形を加工しています。金属が形を変えていく様子はもの珍しく、あっという間に人だかりができています。
こうした伝統的手法で作られるものは、簡単に見つけることも買うこともできません。そのため、こちらのマーケットで買っていくと良い思い出になるでしょう。
印象的な民族音楽の演奏
このクリスマスマーケットで一番印象に残ったのは伝統楽器による演奏でした。小さなステージでは1日に数回コンサートを行っているようです。演奏されるのは伝統的なボヘミアの民族音楽なのでしょう。会場には太鼓の音が響き渡り、不思議な形の笛の音が鳴り響きます。
素朴で魅力的な演奏に耳を奪われて、寒い日にもかかわらず、演奏が終わるまで聴きいってしまいました。こうした音楽の演奏は一般的なクリスマスマーケットでは楽しめないだけに、印象に残る体験となりました。
他にはない魅力的なクリスマスマーケット
ドイツでは多くのクリスマスマーケットが開催されますが、いずれも似たり寄ったりで、どうしても飽きてしまいます。ですがテーマを持たせて来場者を楽しませてくれるクリスマスマーケットもあります。今回紹介したボヘミアン・クリスマスマーケットもその一つです。
開催日が限られているため、決して訪れやすいわけではありません。ですがポツダムを訪れる機会があれば、こちらの個性的なマーケットを訪れてみてください。きっと、ここでしか得られない素晴らしい体験ができると思います。
ポツダムで人気のクリスマスマーケットをご案内します
ポツダムクリスマスマーケット個人ガイド
ボヘミアン・クリスマスマーケット / Böhmischer Weihnachtsmarkt auf dem Weberplatz
アドレス:Weberpl. 1, 14482 Potsdam
開催期間:2024年11月29、30日、12月1、6、7、8日
開催時間:17〜22時 / 11月29日と12月6日、11〜22時 / 11月30日と12月7日、11〜18時 / 12月1、8日
入場料:無料
Website: Böhmischer Weihnachtsmarkt auf dem Weberplatz
こちらの記事では、ベルリンのお勧めのクリスマスマーケットを紹介しています。
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