イーストサイドギャラリー
Home » ベルリン » ベルリンの壁を観光で楽しもう「イーストサイドギャラリー」

ベルリンの壁を観光で楽しもう「イーストサイドギャラリー」

更新日

/

, ,

ベルリンと言えば、多くの人が思い浮かべるのがベルリンの壁でしょう。それは1961年から1989年までベルリンの街を東西に切り裂き、人々の暮らしを分断していました。そんなベルリンの壁は今から30年以上前に崩れ去り、無用の長物となって街から取り壊されています。

そのため、それを街で探しても簡単に見つけることはできません。そこで紹介したいのが、イーストサイドギャラリーです。そこではベルリンの壁が1キロ以上にわたって残され、今でも実物の壁を見ることができます。

目次

ベルリンの壁には様々な場所があります。印象的な場所、歴史を感じられる場所、壁の意味を考えさせられる場所があります。そんな訪れてほしいベルリンの壁のある場所を、こちらの記事で紹介しています。

ベルリンの壁の構築

イーストサイドギャラリーを紹介する前に、簡単にベルリンの壁の歴史を紹介します。第二次世界大戦後、戦勝国の対立から敗戦国であるドイツは東西に分裂することになります。ドイツの首都ベルリンは東ドイツの内側にありますが、東ドイツに取り込まれることなく東西に分裂しました。

しかしベルリンでは東西分裂後も人々は行き来できたため、東側の人々がベルリン経由で西側へと逃れていったのです。それを防ぐために1961年にベルリンの壁は築かれたのでした。こうして東ドイツに囲まれた西ベルリンには約150キロの長さに達する壁が築かれたのです。

イーストサイドギャラリー

ベルリンの壁の崩壊

1980年代末に東欧諸国では改革が起こると、それは東ドイツへと波及していきます。そして1989年11月9日に東ベルリンから西ベルリンへと自由に移動できるようになると、ベルリンの壁は意味をなさなくなります。こうして壁は崩れ去り、翌年には東ドイツが西ドイツに吸収される形でドイツは統一を遂げたのです。

統一後に街は再開発が進み、邪魔な存在でしかない壁は瞬く間に消えてゆきました。そして、今ではイーストサイドギャラリーのように保存されているものを除けば、ほとんどが取り壊されてしまったのです。

ベルリンの壁で観光を楽しめる場所

イーストサイドギャラリーがあるのはベルリン中心部。ベルリン中心部のアレクサンダープラッツ駅からSバーンで二駅目であるベルリンオスト(ベルリン東)駅が最寄り駅となります。壁は川沿いに築かれており、取り壊されることなく、そのまま残されています。

残されているのは壁の一部ではありません。延々と川沿いに伸びる形で、1.3キロにもわたって伸びる壁が残されているのです。そのため壁がいかに街を切り裂いていたかを実感することができるでしょう。

イーストサイドギャラリー

イーストサイドギャラリーの見所

他にも数カ所ですが、ベルリンの壁は取り壊されることなく残されています。ですが、他の場所との違いは壁に様々な壁画が描かれていることです。ここでは壁はキャンバスとなり、100名以上のアーティストが壁画を手がけています。

特に有名なのはソヴィエトの最高指導者ブレジネフと東ドイツの最高指導者ホーネッカーのキスの様子を描いたもの。権力を持った指導者同士の挨拶として行われていた実際の光景は大きなインパクトを与えており、多くの人がこの場所の前で記念撮影をしているのです。

イーストサイドギャラリー

イーストサイドギャラリーはベルリン観光に打ってつけの場所

イーストサイドギャラリーと言えば、ベルリンで最も有名な観光地の一つです。歴史の証人である壁ですが、ここでは歴史を伝えるだけでなく描かれた壁画を通じてアーティストの表現を楽しむことができます。交通のアクセスも良く気軽に訪れられることも大きなポイントかもしれません。

また屋外であるため、早朝でも夕方を過ぎても訪れることができるでしょう。もしベルリンに短時間しか滞在できないのであれば、うってつけの観光スポットになっています。

イーストサイドギャラリー

イーストサイドギャラリー / East Side Gallery

アドレス: Mühlenstraße 3-100, 10243 Berlin

最寄駅 : Sバーン「Warschauer Straße」駅、もしくはSバーン「Berlin Ostbahnhof」駅

入場料: 無料

開館時間: 屋外のため常時見学可能

Web-Site : イーストサイドギャラリー

ベルリン便りではベルリンの壁や壁跡地をご案内します

ベルリンの壁個人ガイド

イーストサイドギャラリー以外では、ベルリンの壁はどうなったのでしょうか?郊外や市内にある壁跡など、ベルリンの壁の現在の様子について、こちらの記事で紹介しています。

ベルリン観光で訪れたいチェックポイント・チャーリーはこちらの記事で紹介しています。

ベルリンで必見の現代アートを展示するギャラリー

ベルリンで必見の現代アートを展示するギャラリー

3月 24, 2025

ベルリンと言えば、現代アートの街として知られています。その理由として挙…

ドイツ鉄道のミュンヘン駅

ドイツ鉄道の遅延と補償の受け取り方について解説

1月 5, 2025

ドイツを訪れる際に多くの人が鉄道を利用するでしょう。ドイツには広大な路…

ドイツの駅

2024年2月2日にベルリン市の交通機関でストライキが予定されています。

1月 30, 2024

ドイツでは2024年に入ってもストライキは収まることなく、ドイツ鉄道で…

ドイツの警察官

マンハイム中心部で発生した事件について(2025年3月3日)

3月 3, 2025

最近ドイツでは一般市民を狙った事件が多く発生しています。2025年3月…

ベルリンの地下鉄

ベルリンの公共交通機関でストライキ(2025年3月19、20日)

3月 15, 2025

ドイツでは多くのストライキが行われています。ドイツの首都ベルリンもその…



ページ内検索


タグ

お役立ち情報 ケルン デュッセルドルフ ドイツサッカー ベルリンの壁を自転車で辿る ベルリン観光 ライプツィヒ ヴァイマール 現代アート 蚤の市


最新の投稿

ドイツで現在予定されている主なストライキ

ドイツで気を付けたい公共交通機関のストライキ、ドイツの駅

ドイツは公共交通機関や空港などでストライキが頻繁に行われています。ドイツのストライキで厄介なのが、直前まで公式にアナウンスされないことです。そのためドイツに来て初めてストライキが行われることを知ること…

ベルリンのお勧めの美術館・博物館10選、特徴や見ど…

博物館島

ベルリンには多くの素晴らしい美術館や博物館があります。その数が多いため、訪れる場所に困るかもしれません。そこで、こちらの記事では、他にはないような特別なところや、素晴らしい展示をおこなうところなど、お…

ベルリンで訪れておきたい必見の建築

新ナショナルギャラリー

ベルリンには多くの重要な建物が建てられています。その代表と言えるのは20世紀に建てられた集合住宅で、それらは「ベルリンのモダニズム集合住宅群」として世界遺産に登録されています。 また第二次世界大戦後に…

ベルリンで必見の現代アートを展示するギャラリー

ベルリンで必見の現代アートを展示するギャラリー

ベルリンと言えば、現代アートの街として知られています。その理由として挙げられるのは、現代アートを専門に見せる美術館やギャラリーが多くあることです。 そんな美術館とギャラリーですが、そこには大きな違いが…

ベルリンの壁跡の桜並木が土壌改良工事のため2025…

ベルリンの壁跡地の桜並木

ベルリンと隣接する都市テルトーの境界にはベルリンの壁が築かれていました。そんな悲しい歴史を持つ場所ですが、ドイツ再統一後に多くの桜が植えられ、毎年春には美しいピンクの壁が現れます。 ですが、土壌改良の…