ドイツの首都であるベルリンは、多くの観光スポットがあることで知られています。例えば、世界遺産の博物館島や、東西冷戦の歴史を伝えるベルリンの壁は、世界的に知られている特に人気の観光スポットです。これ以外にも多くの見所があり、限られた時間で多くの場所を訪れることは簡単でないでしょう。
しかし、ベルリンに滞在できる時間が僅か半日という場合もあるかもしれません。短い滞在時間で、できる限り多くの人気のある観光スポットを訪れるなら、どのようなコースが良いでしょうか。こちらの記事では、お昼から半日で観光する場合のモデルコースを紹介したいと思います。
ベルリン中央駅からスタート
今回はスタート地点をベルリン中央駅にしました。こちらの駅はベルリンの玄関となる場所です。他の都市からベルリンへとやってくる人はベルリン中央駅で降りることになるでしょう。ベルリンの空港、ブランデンブルク国際空港を利用する場合にも、多くの人がベルリン中央駅へと向かう電車に乗車すると思います。そのため今回は、ベルリン観光を半日で楽しめるモデルコースをベルリン中央駅を出発地にしました。
歴史を感じられる場所、ベルリンの壁博物館
最初に訪れるのは、東西冷戦の象徴となったベルリンの壁を見ることができる場所です。それはベルリンの壁博物館です。スタート地点となるベルリン中央駅からトラムで10数分と簡単に訪れられる場所にあります。
(観光目安時間:1時間〜1時間半)
トラム「S+U Berlin Hauptbahnhof」から「S Nordbahnhof」
ベルリンの西側を囲んでいたベルリンの壁は155キロにも及んでいました。しかし大部分が撤去されており、実際の壁を見れる場所は数ヶ所しかありません。中でも当時の状態に近い状態で見ることができるのはベルリンの壁博物館だけです。東西ベルリン時代には、東側では壁に近付けなくする目的で第二の壁が築かれ、壁と壁の間には無人地帯がありました。こちらでは、そんな第二の壁を残しており、当時の壁の様子を実感できるでしょう。
ベルリンの壁博物館には屋外スペースと展示施設があります。屋外では壁だけでなく屋外展示もあり、ベルリンの壁について多くのことを知ることができるでしょう。また博物館では、さらに詳しい資料などを見ることもできるようになっています。個人的に特にお勧めしたいのは博物館にある展望台です。そこからは、地上からではわかりにくい壁と壁に間れた無人地帯の様子を眺めることができます。そのため当時の壁の構造をよりよく知ることができるでしょう。もちろんベルリンの市街地の眺めも楽しめるため必見です。
ベルリンの壁メモリアル/ベルリンの壁博物館(Gedenkstätte Berliner Mauer)
アドレス:Bernauer Str. 111, 13355 Berlin
入場料:無料
アクセス方法:Sバーン Nordbahnhof駅、 トラム S-Bahnhof Nordbahnhof
Web-Site: ベルリンの壁博物館
開園時間:8:00 〜 22:00 (屋内展示及び展望台:10:00〜18:00/月曜休館)
(2024年11月確認)
ベルリンの壁博物館は、こちらの記事で紹介しています。
半日ベルリン観光のハイライト、博物館島
ベルリンの壁博物館から博物館島には地下鉄を乗り継いで20分程で訪れることができます。
(観光目安時間:1〜2時間)
博物館島には、ペルガモンの祭壇を展示するペルガモン博物館、彫刻やビザンティン美術などを展示するボーデ博物館、印象派など19世期の美術作品を見せる旧国立美術館、エジプト美術を見せる新博物館、ギリシア美術を見せる旧博物館の5館があります。残念ながら人気のあるペルガモン博物館が改装工事のため休館しています。そのため残りの4館を訪れることになりますが、その全てを訪れることは簡単ではありません。そのため1館か2館訪れるかを決めて訪れると良いでしょう。
個人的に一番お勧めしたいのは新博物館です。こちらは展示物だけでなく空間を楽しめる施設となっています。新博物館は19世期の建物ですが、第二次世界大戦によって大きく破壊され、それを補修、再建する形で2009年に再オープンしました。大きく改修されていますが、本来の建物を生かす形となっています。そのため現代的であると同時に、歴史を感じさせる美しい建物となっています。特に階段のある空間は、迫力のある空間であるため必見です。
ボーデ博物館も見応えのある博物館で、時間があれば、訪問をお勧めしたいです。見所となるのは、こちらも歴史を感じさせる展示空間です。広大な空間に設置された巨大な彫刻作品は迫力があり、展示を楽しむことができるでしょう。ビザンチン美術などの宗教に関連する展示作品の多くは日本で見られないようなものばかりです。日本で見られない美術作品を楽しみたい人には、ぜひお勧めしたい博物館です。
博物館島/Museumsinsel Berlin(ムゼウムスインゼル)
アドレス:Bodestraße 10178 Berlin
開館時間:施設により異なる
休館日:月曜日(新博物館、旧国立美術館)、月曜日と火曜日(旧博物館、ボーデ博物館)
入場料:12ユーロ(旧博物館、ボーデ博物館)14ユーロ(新博物館、旧国立美術館、)
コンビチケット:24ユーロ
Web: 博物館島
博物館島については、こちらの記事で紹介しています。
ベルリン中心部で楽しめる古き良き街並み、ニコライ地区
博物館島からシュプレー川に沿って10分ほど歩いてゆくと、ニコライ地区と呼ばれるエリアにたどり着きます。
(観光目安時間:1時間)
地下鉄U8「Bernauer Str駅」から「Alexanderplatz駅」、乗り換えて地下鉄U5「Alexanderplatz駅」から「Rotes Rathaus駅」
こちらの場所はベルリンの中心部で、ここから街が大きく発展してきました。残念ながら第二次世界大戦によって大きく破壊されましたが、再建されて美しい街並みを楽しむことができます。
ニコライ地区では博物館となっているニコライ教会を中心にして、多くの建物が軒を連ねています。その中には18世紀の建物も含まれています。それはクノーブラウフ邸で、現在は博物館となっている建物です。展示されているのは、19世紀の人々の暮らしを伝える当時の家具や生活用品などです。決して大きくない博物館ですが、5ユーロで入場できることもあり、気軽に楽しむことができるでしょう。
ニコライ地区にある再建された建物の多くはレストランやカフェとして営業しています。特にシュプレー川沿いには、ビアガーデンやドイツ料理のレストランなどがあります。そこからは、ベルリン大聖堂や再建されたベルリン王宮を一望することできるでしょう。そのため、こちらでビールを楽しんだり、カフェでくつろぐことをお勧めします。また少し早めの夕食を楽しむのも悪くないかもしれません。
ニコライ地区 / Nikolaiviertel
アドレス: Nikolaikirchplatz 10178, Berlin
アクセス方法: 地下鉄 Rotes Rathaus駅、もしくはMuseumsinsel駅
Website: ニコライ地区
クノーブラウフ邸 / Museum Knoblauchhaus
アドレス: Poststraße 23 10178, Berlin
開館時間: 10〜18時
休館日:日曜日
入場料: 5ユーロ
Website: クノーブラウフ邸
(2024年11月確認)
ニコライ地区については、こちらの記事で紹介しています。
ベルリン半日観光のゴールはブランデンブルク門
ニコライ地区には地下鉄の駅「赤の市庁舎(Rotes Rathaus)」があります。そこから地下鉄で1本で行けるところに、ブランデンブルク門があります。数駅先にあるので、移動にかかるのは5分程度です。
(観光目安時間:15分)
地下鉄U5「Rotes Rathaus駅」 から「Brandenburger Tor駅」
ブランデンブルク門は言わずと知れたベルリンのシンボルとも言える場所です。18世期末に建てられた門は、第二次世界大戦によっても破壊されることなく今に残されています。ベルリンが東西に分割されたときには、すぐ横にベルリンの壁が建設されました。そのためベルリンの壁が崩壊されるまでは、通り抜けることのできない門とだったのです。1989年に壁が崩壊して以降、そんな門はドイツ再統一のシンボルにもなっています。
ブランデンブルク門をベルリン観光の最後の場所にしたのは、屋外でいつでも観光できるからです。夜間であってもライトアップされているため、遅い時間でも問題ありません。ぜひ最後にベルリンの思い出となる写真撮影を楽しんではどうでしょうか。ちなみ近くには地下鉄の駅があり、ベルリン中央駅まで数分で移動することができます。そのためベルリンを発つ前に気軽に寄ることができるでしょう。
ブランデンブルク門 / Brandenburger Tor
アドレス: Pariser Platz, 10117 Berlin
Website:ベルリン観光局のホームページ
入場料:無料
最寄駅:Sバーン、地下鉄5番線(U5)Brandenburger Tor駅
ブランデブルク門については、こちらの記事で紹介しています。
ベルリン半日観光のまとめ
ベルリンには多くの観光地があります。しかし半日という限られた時間では、訪れる順番や、利用する交通手段で、訪れられる数が限られてしまうでしょう。そこで、今回の記事では、効率良く、重要なベルリンの観光スポットを巡れるようなモデルコースを考えてみました。ぜひ活用して半日という短い時間で、ベルリンの魅力を満喫してください。
ドイツ便りではお客様の訪れたい場所にご案内します
ベルリンの個人ガイド
ベルリン観光の際に気を付けたいことは、こちらの記事で紹介しています。
ベルリンの人気の観光スポットについては、こちらの記事で紹介しています。