ベルリンには多くの地下鉄の路線がありますが、その中には延伸して大きく変わった路線もあります。それは地下鉄U5で、ベルリン中央駅とAlexanderplatz(アレクサンダープラッツ)駅を結ぶことで、ベルリン中心部に観光に役立つ幾つかの駅がオープンしています。
その中にはベルリンの世界遺産である博物館島の最寄駅となる駅もあります。今回はそんな延伸したU5についてと、新しく設置された駅について紹介します。
ベルリンの中心部を地下鉄で結ぶU5の延伸線
U5では2020年の12月4日に延伸した路線の運行を開始しました。それまでU5はベルリン東部の端であるHönow(ヘーノー)駅とベルリン中心部のアレクサンダープラッツ駅を結結んでいました。延伸工事によって現在終点であるアレクサンダープラッツ駅からベルリン中央駅が結ばれています。
延伸された路線により、ベルリン中心部の大通りであるウンター・デン・リンデン沿いに、Rotes Rathaus(赤の市庁舎)駅、Museumsinsel(博物館島)駅、Unter den Linden(ウンター・デン・リンデン)駅が誕生しました。
そして以前からあったBrandenburger Tor(ブランデンブルク門)駅とBundestag(国会議事堂)駅を通って、ベルリン中央駅と繋がる非常に重要な路線となっているのです。

U5の延伸でベルリン中心部へのアクセスが簡単に
これによってベルリン中心部のアクセスがとても簡単になっています。例えば、博物館島駅のオープンにより、今までバスや路面電車を使用するか、歩いて行く必要があった博物館島や、ベルリン大聖堂、ドイツ歴史博物館、ベルリン国立歌劇場などに地下鉄で気軽に訪れられるようになりました。
そしてベルリンの東部エリアから乗り換えをすることなくブランデンブルク門を訪れることができるのです。今も決してアクセスは悪くないのですが、U5の延伸によって格段とアクセスが良くなり、冬の寒空の下で乗り換えをしたり、雨や雪の中で歩いて博物館島周辺に行く必要がなくなったのです。

Museumsinsel(博物館島)駅
新設された駅でも最も印象的なのが、Museumsinsel(博物館島)駅です。博物館島や再建されたベルリン王宮の最寄駅となっていることから、他の駅とは異なる空間が生み出されています。それは駅構内に広がる星空です。
これはドイツ建築の巨匠カール・フリードリッヒ・シンケルがオペラ「魔笛」のために作成した舞台美術を引用して、駅構内に星空を作り出しているのです。ベルリンの地下鉄の中でも特に特別な場所なので、博物館島やベルリン王宮を訪れる際には、こちらの駅を利用してみると良いかもしれません。

ニコライ地区の最寄駅Rotes Rathaus(赤の市庁舎)駅
新しく開設された駅の中でRotes Rathaus(赤の市庁舎)駅も多くの人が利用するかもしれません。こちらの駅は、ベルリンの市庁舎に近いだけでなく、ニコライ地区の最寄駅となっているからです。
ニコライ地区はベルリンの中心ともいえる場所で、この場所からベルリンの街は広がっていったのです。そのため多くの古い建物がありましたが、残念ながら戦災によって、そのほとんどが失われてしまいました。
しかし再建された古い街並みは美しく、古き良きヨーロッパの街角を楽しむことができる場所となっています。Rotes Rathaus(赤の市庁舎)駅から歩いて数分のところなので、ぜひ訪れてみてください。

まとめ
U5によってベルリン中心部の観光スポットが地下鉄でおとずられるようになりました。そのため博物館島やベルリン王宮、そしてベルリン大聖堂などにU5を使って訪れると、寒風に晒されることなく観光を楽しめると思います。
またU5は2020年に延伸した新しい路線です。またいくつかの駅は新設されたものであるため、古いガイドブックなどでは掲載されておらず、戸惑うかもしれません。
いずれにせよ、観光客にとっては便利な路線であるため、フル活用してベルリン観光を楽しんでみてください。
ベルリンの公共交通機関については、こちらの記事で解説しています。
ベルリンには多くの観光スポットがあります。その中でも特にお勧めのところについて、こちらの記事では紹介しています。
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