ドイツの首都ベルリンには多くの観光スポットがあります。例えば、その代表的なものが、世界遺産に指定されており多くの観光客が訪れる博物館です。それ以外にもドイツの分断の歴史を伝えるベルリンの壁があり、世界中から多くの人々を集める人気のスポットです。このように多くの観光スポットがあるため、日本からベルリンを訪れる人も少なくないでしょう。
そんなベルリンへの旅行ですが、幾つか気を付けてほしいことがあります。なぜなら、知らないで訪れると、問題に巻き込まれたり、ベルリン観光を予定通りに行えない可能性があるからです。そこで、こちらの記事ではベルリンを訪れる際に絶対に気を付けておきたい7つの点について説明します。
スリや窃盗に気を付ける
ドイツの保険会社Allianzではドイツの犯罪率の高い都市TOP10を公開しています。2023年の犯罪発生率のデータが伝えるところでは、ベルリンは人口10万あたり14.291件の犯罪が発生していることになります。この犯罪率の高さはフランクフルトに続く2位で、ドイツで2番目に犯罪が多い街となります。
ただし実際に傷害事件や殺人事件が多く発生してるのではなく、窃盗などの軽犯罪が多く発生しています。特に観光客はスリや盗難にあう可能性があるでしょう。そのため貴重品は必ず目を離さないようにしてください。また人混みのなかで財布を抜き取られるケースが多いので、人混みの中では気を付けましょう。そして深夜の出歩きは、犯罪に出会う可能性があるので、不必要に出歩かないようにしてください。
こちらの記事ではドイツのスリの事例を紹介しています。

公衆トイレが少ないことに気を付ける
ドイツ全般に言えることですが、ベルリンには気軽に使えるトイレが非常に少ないです。例えば、地下鉄や鉄道には基本的に公衆トイレがありません。ターミナルとなる大きな駅にのみ有料のトイレがあるだけです。またスーパーマーケットやドラッグストアなどの商業施設にも一般的にはトイレがありません。日本のようにコンビニやスーパーで買い物の際にトイレを済ませることはできないので注意してください。
そのためお勧めしたいのはトイレがある場所であらかじめ済ませておくことです。有料の観光スポットには必ずトイレがあります。また都市間を結ぶ長距離の列車にもトイレが備えられています。そうした場所を利用しておきましょう。また駅や公共トイレが有料だからと言って、無料の場所を探すのは簡単ではありません。ですので無理に探すよりも、有料であっても利用できる場所で利用することをお勧めします。

日曜日は店舗が休業することに気を付ける
日曜日や祝日に営業しない店舗
- ドラッグストア
- スーパーマーケット
- 百貨店
- 専門店(文房具屋、本屋、電化製品の販売店など)
- ショップ
- ホームセンター
ベルリンに限らずドイツでは、日曜日や祝日に一般的な店舗は営業しません。そのため、ドラッグストア、百貨店、スーパーマーケット、専門店、ショップなどでは買い物をできないのです。またレストランも日曜日や祝日にお休みするところがあるので気を付けてください。
このように日曜日や祝日では基本的にショッピングができないのですが、完全に諦める必要はありません。なぜなら一部のスーパーは日曜日や祝日であっても営業するからです。
ベルリンであれば、例えば、ベルリン中央駅、フリードリッヒ通り駅、ベルリン東駅、そしてベルリン・ブランデンブルク空港内のスーパーマーケットが営業しています。ただし多くの人で混むため、レジに長蛇の行列ができます。そのためショッピングができる場所があるが、時間がかかることを覚えておきましょう。
日曜日や祝日に営業するベルリンのスーパーマーケットはこちらの記事で紹介しています。

ベルリン独自の祝日に気を付ける
- 毎年3月8日は国際女性の日(ベルリンとメクレンブルク・フォアポンメルン州のみ)
ドイツでは祝日に一般的な商業施設は営業しません。そのため祝日に気を付けなくてはいけないのですが、祝日にはドイツ全土共通の祝日と、州独自の祝日があるのです。例えばバイエルン州では平日でベルリンでは祝日の日だとします。出発地のバイエルン州が平日なので無理に買い物をせずに目的地のベルリンで買い物をすることにします。そうするとベルリンで買い物ができないという事態が起きてしまうでしょう。
現在ベルリン独自の祝日は毎年3月8日で、国際女性の日という祝日になっています(メクレンブルク・フォアポンメルン州も同じ祝日を採用しています)。ただし2025年は3月8日が土曜日であるため、それの振替えとなる形で2025年のみ5月8日が終戦記念日として祝日になっています。このように州独自の祝日があるため、ショッピングを楽しむなら、ベルリン独自の祝日に気を付けておきましょう。
ベルリンの2025年の祝日は、こちらの記事で紹介しています。
休館中の観光施設に気を付ける
- ペルガモン博物館(2027年まで休館予定)
- バウハウスアーカイブ(2025年まで休館予定)
- ベルグリューネ美術館(2025年まで休館予定)
ベルリンには人気のある観光スポットが多くあります。例えば、世界遺産に指定されている博物館島はその代表とも言えるでしょう。その博物館島でも最も人気のあるのが、トルコに建てられたギリシア式の建築物を展示するペルガモン博物館です。しかし、そのペルガモン博物館は2023年より休館しており、2027年に博物館の一部が再オープンの予定となっています。
こうした重要な観光施設の休館は、ペルガモン博物館だけではありません。20世期の新しい芸術運動であるバウハウスについての展示を行うバウハウスアーカイブは新館建設のため、2025年まで休館を予定しています。他にも多くのピカソの作品を展示するベルグリューネ美術館も2025年までリノベーションのため休館しています。
このように多くの人気の観光施設が休館しているため、間違って訪問しないように気を付けましょう。なおドイツの美術館や博物館の休館は予定よりも長くなることが多いです。そのため再オープンのはずが、実際には工事が終わっていないことがあるため、必ずホームページで開館しているかを確認することをお勧めします。
現在休館中のベルリンの博物館や美術館はこちらの記事で紹介しています。
公共交通機関の工事の多さに気を付ける
ベルリンはドイツの首都ともあって、地下鉄や鉄道、そして路面電車のネットワークが発展しています。しかし、必ずと言って良いほど、公共交通機関のどこかで工事が行われ、鉄道や路面電車が部分的に利用できなくなっています。
特に困るのは、日中は運行していても、夜は工事によって代替交通機関を利用しなくてはいけないケースです。特に地下鉄では日中は普通に運行を行い、夜間には工事を行うところが少なくありません。その一部不通を補うためにバスが代替運行を行うことが多いです。
しかし多くの場合、地下鉄の駅の横で代替バスが待っているわけではありません。駅から数百メートル歩くこともあり、臨時に設置された代替バスの乗り場もわかりにくく、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。旅行先の街で夜に臨時のバス停を探すのは簡単ではないため、こうした場合にはタクシーを利用することをお勧めします。

デモや大規模なイベントに気を付ける
ベルリンでは頻繁に大規模なデモやイベントが開催されます。それらが引き起こすのは公共交通機関の麻痺です。例えば、大規模なデモは市内の大通りをゆっくりと歩いて行きます。そうなるとバスや路面電車の運行が止まることがあるのです。その頻度は少なくないため気を付ける必要があるでしょう。
またマラソン大会やフェスティバルのように市内の大通りを使ったイベントも時々開催されます。こうした大規模なイベントが開催されると、バスの運行が乱れ、一部の路線が運休となります。このようにバスや路面電車の運行は、デモやイベントにより大きな影響を受けることが多いため要注意です。
また、こうした状況に遭遇した場合、代替の交通手段があるか確認しましょう。場合によっては、地下鉄や電車など公共交通機関を使ってたどり着くことができるかもしれません。また、それが無理ならば、タクシーを使って訪れることをお勧めします。
ベルリン市公式ページ(デモのスケジュールと会場についての情報)

ドイツ便りではお客様の訪れたい場所にご案内します
ベルリンの個人ガイド
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