ドイツ旅行の際に首都ベルリンを訪れる人は少なくないでしょう。ベルリンには世界遺産の博物館島があり、ベルリンの壁などドイツの歴史を語る重要な場所があります。
そのため多くの人がベルリン市内を訪れるでしょう。そしてベルリン周辺の都市を訪れる人は少ないかもしれません。ですがベルリン近郊には素晴らしい見所がいくつかあるのです。
今回紹介したいのは、そのうちの一つであるシュプレーヴァルトと呼ばれるエリアです。そこは自然に囲まれた場所で、自然を身近に感じられる場所となっています。
ベルリン近郊に広がる自然豊かなエリア
シュプレーヴァルトはベルリンに隣接するブランデンブルク州に広がっており、複数の町にまたがる自然豊かなエリアのことです。その特徴となるのは、シュプレー川や多くの運河です。
多くの運河が木々が枝葉を伸ばすように広がっており、美しい水辺の風景を生み出しているのです。鉄道を使ってベルリンから1時間ほどで訪れられることから、ベルリンからの日帰り旅行の人気の場所。ベルリンで数日滞在するのであれば、訪問をお勧めしたい場所なのです。
ソルブ人が住む特別な場所
シュプレーヴァルトは美しい風景だけでなく、それ以外にも重要な特徴があります。それはソルブ人です。現在ドイツでは基本的にドイツ語が話されています。しかしシュプレーヴァルトには独自の言語を話すソルブ人が住んでいるのです。
2007年の記録では7万人のソルブ人がドイツに住んでいますが、その多くが住むのはシュプレーヴァルトです。ソルブ語を話す人は少なくなってきていますが、それでもドイツで異なる言語が話されている珍しい場所でもあるのです。
そのためシュプレーヴァルトは独自の文化を保ち続けている場所と言えるかもしれません。
運河が生み出す幻想的な光景
シュプレーヴァルトには多くの運河があるのですが、それは網の目のように広がっています。いずれも大きいものでなく、幅3、4メートルの小さなもの。そのような200以上もの運河がシュプレーヴァルト一帯に広がり、水辺の風景を生み出しているのです。
運河は集落にも広がっており、集落を区切るように伸びています。そのため家々は、まるで小さな島に浮かんでいるようにも見えるでしょう。そんな家々は運河を跨ぐ木製の橋によって繋がれており、幻想的な風景を生み出しているのです。シュプレーヴァルトにある集落を訪れると、こうした風景に目を奪われるでしょう。
ボートを借りて緑のトンネルを楽しもう
シュプレーヴァルトは広大な森が広がっており、サイクリングで森や運河のほとりに広がるロマンティックな集落を訪れることができるでしょう。ですが、何よりお勧めしたいのは、運河を舟を使って巡ることです。
森の木々は運河を覆い、緑のトンネルを生み出しています。そんな運河を船で先へと進むことができるのです。そのため徒歩や自転車で訪れられないような場所にも訪れることができるでしょう。そして木々が作り出す緑のトンネルを存分に楽しむことができるはずです。
シュプレーヴァルト名産のキュウリ
このようなシュプレーヴァルトですが、運河の横には船着場があり、お土産などが販売されています。そこではキュウリを取り扱った多くの商品を見つけることになるでしょう。
キュウリのピクルスから、なんとキュウリのソーダまで販売されています。またシュプレーヴァルトにはキュウリのサイクリングロードという道が整備されるほど、キュウリを打ち出す地域なのです。
というのも、19世紀には既にシュプレーヴァルトのキュウリが名産品として知られており、現在キュウリといえば、シュプレーヴァルトを思い浮かべるほど特産品となっているのです。そのためシュプレーヴァルトを訪れるなら名産品を食べない手はありません。
ベルリンを訪れるなら、シュプレーヴァルトも訪れてみよう
ドイツ旅行でベルリンを訪れる人は少なくないでしょう。ですが、ベルリンの街から離れて近郊の町や村を訪れることは珍しいかもしれません。もしベルリンで長めに滞在するのであれば、シュプレーヴァルトを訪れてみてはどうでしょうか。
ベルリンから日帰りで訪れる手近な場所であるにも関わらず、ベルリンどころか他のドイツの地域にも無いような、とても美しい風景を楽しむことができるでしょう。
シュプレーヴァルト / spreewald
Web: シュプレーヴァルト公式ページ
(ベルリンから訪れやすいのは、ドイツ鉄道の駅があるリュッベン/Lübbenとリュベナウ/Lübbenauです)
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