ドイツといえば、何を思い浮かべるでしょうか?バッハやワーグナーが活動していたことから、クラシック音楽を思い浮かべる人も多いでしょう。
ドイツ旅行に合わせ、本場のドイツでオペラやコンサートを訪れたいと人もいいかもしれません。しかし、クラシック音楽のコンサートやオペラは、チケットも買う必要があります。そして、しっかりとした格好で会場を訪れなくてはいけないこともあり、敷居が高く感じられるかもしれないのです。
ですが、ドイツの首都ベルリンでは、無料で気軽にクラシック音楽を楽しめるイベントが開催されるのです。それは「Staatsoper für alle(みんなのベルリン国立歌劇場)」と呼ばれるものです。今回は、そんな特別なイベントについて紹介したいと思います。
毎年夏に開催される恒例イベント
毎年7月になると、ドイツの首都ベルリンでは屋外で様々なイベントが開催されます。「Staatsoper für alle」も、そんなイベントの一つです。そこでは屋外での無料クラシックコンサートが開催されるのです。
コンサート会場となるのはベルリン中心部にある広場。演奏を行うのは広場横に位置するオペラ座、ベルリン国立歌劇場のオーケストラです。そのため無料でドイツのトップレベルのオーケストラの演奏を楽しめる貴重な機会となるでしょう。また気軽にクラシック音楽を楽しめる重要な場にもなっているのです。
ベルリン国立歌劇場
屋外コンサートを開催するのはベルリン国立歌劇場です。それは18世紀に歴史を遡ることができる重要なオペラ座なのです。建物がプロイセン王国の居城、ベルリン王宮の近くにあることからも、こちらのオペラ座が歴史的に重要な役割を果たしていたことがわかるでしょう。
このようなオペラ座は第二次世界大戦によって破壊されましたが、再建されて今も昔の趣を残す雰囲気のあるオペラ座となっています。そのためベルリンを訪れるクラシック音楽ファンにとって重要な場所となっているのです。
二日間開催されるイベント
「Staatsoper für alle」が開催されるのは2日間。2024年は7月12日(金)と13日(土)の開催となっています。実際に屋外でコンサートが行われるのは2日目のみで、1日目は屋内での公演の様子を中継で屋外のスクリーンで鑑賞できるようになっています。そのため、シュターツカペレ・ベルリンの演奏を生で楽しめない日があることに気をつけましょう。
もちろん2日目は生のオーケストラのコンサートとなっているため、会場となる広場には多くの人が詰めかけ、場所を確保可能するのも簡単ではありません。そのため敢えて1日目の大スクリーンでオペラ公演の中継を屋外で楽しむのも悪くないでしょう。
広場を埋め尽くす人々
2日目はトップレベルのオーケストラの演奏を生で楽しめるため、多くの人が広場を埋め尽くします。広場の前にはベルリンの目抜き通り、ウンター・デン・リンデンがありますが、そこが通行止めとなり、通りも会場の一部となるほどです。
そのため会場を訪れるのであれば、早めの時間に会場を訪れることをお勧めします。座席などは決まっていないため、早く訪れれば、オーケストラの前に座ることができます。そして生の演奏を間近で堪能することができるでしょう。
オペラやクラシック音楽が身近に楽しめるイベント
「Staatsoper für alle」では、無料で楽しむことがで注目されてしまうかもしれません。ですが実際のオペラ座では得られない雰囲気を楽しめることも重要なのです。
会場となる広場には、Tシャツに短パンなど気楽な格好で多くの人が集まってきます。中にはピクニックボックスを開いて、ワインを飲み、食事を楽しみながら、オーケストラの演奏に耳を傾ける人たちもいます。
オペラやクラシック音楽の鑑賞となると、堅苦しくなりがちです。しかし普段では近寄りがたいものを、ここでは気軽に楽しむことができるのです。そのためドイツでオペラやクラシック音楽を楽しみたい人には打ってつけのイベントと言えるでしょう。もし機会があれば、ぜひ訪れてみてください。
Staatsoper für alle / (みんなのベルリン国立歌劇場)
会場: Unter den Linden, 10117 Berlin
開催日時 : 2024年 7月12日(金)17:30〜、13日(土)18:00〜
Webサイト: ベルリン国立歌劇場イベントページ