ドイツの首都であるベルリンは観光スポットが多くある街です。ただし観光スポットは新しい時代のものが多く、歴史的な建物の観光スポットはそれほど多くはありません。なぜなら第二次世界大戦によって街は廃墟と化し、戦後の復興で現代的なものへと置き換えられてしまったからです。
ただし一部の歴史的な建物は残されています。その一つがシャルロッテンブルク宮殿です。戦争で大きな被害を受けましたが、建物は修復されて公開されています。そしてそこに暮らしていた人々の暮らしを今に伝えています。こちらの記事では、そんな宮殿について紹介したいと思います。
ベルリンには多くの素晴らしい観光スポットがあります。その中でも特にお勧めなところを、こちらの記事では紹介しています。
街の中心部にあるシャルロッテンブルク宮殿
シャルロッテンブルク宮殿が位置するのはベルリン西部の中心部です。ベルリンの中心部にはシュプレー川に挟まれた島があり、そこにはベルリン大聖堂やベルリン王宮があります。シュプレー川を数キロ下流へ向かうと、そこにシャルロッテンブルク宮殿が建てられているのです。
現在では宮殿は市街地にあり、周りには住宅地が広がっています。しかし宮殿を取り囲むものはそれだけではありません。宮殿横にはシュプレー川が流れ、広大な庭園も広がっているため、市内中心部とは思えないほど自然豊かな場所になっているのです。
妃のために建てられた宮殿
宮殿は17世紀末に、フリードリヒ1世が妃であるゾフィー・シャルロッテのために建てられました。そのためシャルロッテが亡くなった際に、宮殿と周辺地区はシャルロッテンブルクと名付けられています。
18世紀半ばフリードリヒ大王がプロイセン国王になると、宮殿はサンスーシ宮殿を手がけた建築家によって増築されました。宮殿の東側が増築された建物で、中心部分が旧宮殿と呼ばれるのに対して、新翼と呼ばれています。
そんな宮殿は第二次世界大戦で甚大な被害を受けましたが、修復されて現在では博物館として多くの人々が訪れる場所となっているのです。
シャルロッテンブルク宮殿の旧宮殿、見どころは磁器の間
シャルロッテンブルク宮殿の建物は、旧宮殿と新翼で異なる博物館となっています。旧宮殿は17世紀末のバロックスタイルの内装となっています。
そこにあるのは装飾が施された広間や様々な部屋。このような旧宮殿で最大の見所となるのは磁器で満たされた部屋です。磁器はヨーロッパで生産されず、舶来品のみしか手に入らない時代がありました。そのため磁器は「白い金」とさえ呼ばれていたのでした。
そんな高級品を所狭しと並べたのが磁器の展示室です。こうした旧宮殿の展示では、豪奢な当時の暮らしを感じられるかもしれません。
宮殿の新翼、見どころはロココ絵画の展示
新翼に広がるのはロココスタイルの空間です。こちらにも旧宮殿と同様に華麗に装飾された広間や様々な部屋があります。このような新翼の建物の見所になるのは建物に飾られている18世期のフランス絵画です。
多くの作品が展示されており、フランス国外にある最大のコレクションとも言われています。中でも重要なのはロココ絵画の巨匠アントワーヌ・ヴァトーの作品。それはヴァトーの代表作とも言える貴重な作品です。
そんな作品をロココスタイルの建築空間の中で見ることができるのも重要なポイントかもしれません。
森や湖もある自然豊かなシャルロッテンブルク宮殿の庭園
シャルロッテンブルク宮殿で見逃してはいけない場所があります。それは宮殿の背後に広がる広大な庭園です。広大な庭園は森のように多くの木々が生い茂っており、そこには小川が流れ、小さな湖へと流れ込んでいます。そのため都会の中であっても自然を楽しむことができる素晴らしい場所なのです。
森の中には多くの散歩道があり、その先には霊廟やティーハウスなどプロイセン王国の王族が建てた建物が待ち構えています。道沿いには彫刻などが設置されており、王やその家族が楽しんだ庭園での散歩を、ここでは追体験できるしょう。
ベルリン観光で訪れたいシャルロッテンブルク宮殿
ベルリンというとベルリンの壁がベルリン観光の目玉となるかもしれません。しかし中には歴史的な建物や宮殿などを訪れたいと思う人もいるでしょう。そんな人にぴったりなのが、ここシャルロッテンブルク宮殿です。
ここでは宮殿の内装やその豪華な調度品を鑑賞できるだけでなく素晴らしい庭園を楽しむことができます。もしベルリン観光をするのなら、ぜひシャルロッテンブルク宮殿を訪れてみてください。
シャルロッテンブルク宮殿では、冬の期間にクリスマスマーケットが開催されます。そんなクリスマスマーケットについては、こちらの記事で紹介しています。
シャルロッテンブルク宮殿 / Schloss Sanssouci
アドレス: Schloss Charlottenburg Spandauer Damm 10-22, 14059 Berlin
アクセス方法 : バス(M45もしくは309)「Luisenplatz/Schloss Charlottenburg 」
シャルロッテンブルク宮殿旧宮殿 / Schloss Charlottenburg – Altes Schlossl
開館時間 : 10:00 〜16:30 / 11月〜3月、10:00〜17:30 / 4月〜10月
休館日 : 月曜日
入場料 : 12ユーロ(旧宮殿 + 新翼のセットは19ユーロ)
Website : シャルロッテンブルク宮殿旧宮殿
シャルロッテンブルク宮殿新翼 / Schloss Charlottenburg – Neuer Flügel
開館時間 : 10:00 〜16:30 / 11月〜3月、10:00〜17:30 / 4月〜10月
休館日 : 月曜日
入場料 : 12ユーロ(旧宮殿 + 新翼のセットは19ユーロ)
Website : シャルロッテンブルク宮殿新翼
(2024年6月確認)
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