フランクフルトはドイツ中部にある都市で、ドイツのハブ空港があることでも知られています。そのため日本からドイツに旅行する際にフランクフルトに降り立つ人も少なくないでしょう。そしてフランクフルトでどこに訪れるか迷うかもしれません。
そこでお勧めしたいのはドイツ屈指の美術館であるシュテーデル美術館です。そこではフェルメールの作品など傑作を鑑賞できるのです。そこで、こちらの記事では、そんなシュテーデル美術館について紹介します。
200年の歴史を持つシュテーデル美術館
シュテーデル美術館が位置するのはフランクフルトの中心部、マイン川の川岸に重厚な建物が建てられています。周辺には多くの文化施設が建ち並び、ミュージアムウーファーと呼ばれる文化エリアを形成しています。
そんな場所に建つ美術館が誕生したのは19世紀初頭のことでした。フランクフルトの銀行家であるヨハン・フリードリヒ・シュテーデルがそのコレクションを寄贈したことから美術館が設立されたのです。そのため寄贈者の名前をとってシュテーデル美術館と名付けられているのです。

多岐にわたる美術館のコレクション
シュテーデル美術館は多数のコレクションを展示する美術館として知られています。コレクションとなっているのは、絵画作品は3000枚以上、600点以上の彫刻作品です。作品は多岐にわたっており、古典絵画からルネサンス、印象派、現代アートまでを揃えています。そのため特定の時代の美術作品を楽しめるのでなく、様々な美術作品を楽しめる美術館なのです。
こうしたコレクションの中には、ルネサンスの巨匠ボッティチェリ、ネーデルランド絵画の代表的な人物レンブラント、そして印象者のモネやルノワールの作品も含まれており、多くの素晴らしい作品を楽しむことができるのです。

シュテーデル美術館の見どころ1、フェルメールの作品
シュテーデル美術館のハイライトとも言えるのは、バロック絵画で歴史に名を残すフェルメールの作品です。彼は寡作で知られており、真作と言われている作品は30点あまりしかないのです。ドイツではフェルメールを見ることができるのは、ベルリン、ドレスデン、ブラウンシュバイク、そしてフランクフルトの4都市のみです。
シュテーデル美術館にあるのは、フェルメールが30代半ばで描いた「地理学者」です。作品は窓際に立つ人物と、その人物の部屋を描いており、フェルメールらしさを持った作品となっています。そのためフェルメールファンにとっては必見の作品です。


シュテーデル美術館の見どころ2、ティシュバインが描いたゲーテ
シュテーデル美術館には多くの名作があるのですが、その中で敢えてお勧めしたいのは、ドイツの文豪ゲーテを描いた作品です。作品を描いたのは、18〜19世紀に活躍したドイツ人画家ヨハン・ハインリヒ・ティシュバインです。彼はゲーテの友人であり、ゲーテがイタリア滞在中に親しくしていました。作品は身近な知り合いによって直接ゲーテの姿を見て描かれたものなのです。
そのためゲーテの特徴を正確に捉えたものと言えるかもしれません。描いたティシュバインは決して国際的に知られる画家ではありませんが、彼が描いたゲーテ「カンパーニャ・ロマーナのゲーテ」は、多くの人が知るティシュバインの最高傑作なのです。

充実した現代アート作品の展示
多くの素晴らしい作品を展示するシュテーデル美術館ですが、2012年現代アート作品を見せる新しい展示スペースがオープンしました。世界各国の多くの現代アート作品を展示していますが、特に見逃せないのは地元ドイツの画家の作品です。ドイツの現代アートを代表するゲルハルト・リヒターの作品はもちろん、彼と同時代に活躍したジグマー・ポルケの作品が展示されています。
その他にも重要な写真コレクションがあり、その中にアンドレアス・グルスキー、トーマス・シュトゥルート、トーマス・ルフ、ヴォルフガング・ティルマンスなどの作品が含まれており、ドイツ現代写真に興味がある人には必見のコレクションとなっています。


フランクフルトで必見のシュテーデル美術館
シュテーデル美術館は多くの美術館があるドイツにおいても、非常に重要な美術館です。そこでは多岐にわたるコレクションが展示されており、フェルメールやティシュバインなどの重要な作品が鑑賞することができます。2012年にはその年のドイツを代表する美術館として、「Museum des Jahres 2012」の賞を受賞しています。
このようにシュテーデル美術館はフランクフルトを代表するだけでなく、ドイツを代表する素晴らしい美術館なのです。またドイツで美術館を訪れたい人にぜひ訪れてほしい場所です。もちろんフランクフルトを訪れるなら、必見の美術館です。フランクフルト観光の際にはぜひ訪れてみてください。

シュテーデル美術館 / Städel Museum
アドレス: Schaumainkai 63, 60596 Frankfurt am Main
開館時間: 10〜18時(10〜21時/木曜)
休館日: 月曜
入場料:18ユーロ(展示により異なる)
Webページ: シュテーデル美術館
ドイツでお勧めの美術館は、こちらの記事で紹介しています。










