海外旅行をする際に、どこを訪れるでしょうか。有名な観光スポット、美術館や博物館を訪れる人は多いでしょう。また世界遺産に指定されている場所を訪れる人もいると思います。ドイツの首都ベルリンには世界遺産に指定されている場所がいくつかあり、観光にはぴったりの場所となっているのです。
今回こちらの記事では、そんなベルリンの世界遺産について紹介したいと思います。
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ベルリンの個人ガイド
博物館島

ベルリンの世界遺産で最も知られているのは博物館島です。それはベルリン中心部にあり、シュプレー川の中州となる島です。そこに5館の博物館や美術館が集まっていることから博物館島と呼ばれています。エジプト美術を見せる新博物館、ギリシャ美術を見せる旧博物館、ビザンチン美術を見せるボーデ博物館、19世紀美術を見せる旧美術館、そしてペルガモンの祭壇を見せるペルガモン博物館があるのです。
博物館島の見どころ/ペルガモン博物館

博物館島で特に人気があるのはペルガモン博物館です。残念ながら現在改修工事のため休館しており、しばらく訪問することはできません。ペルガモン博物館の特徴は実物の建築物を展示していることです。現在のトルコにあったペルガモンの祭壇は、博物館の中に移築されており、ギリシャ神話の人物をはめ込んだレリーフを鑑賞することができます。他にも古代バビロニアの城壁などが展示されており、見応えのある展示を楽しむことができます。
博物館島の見どころ2/新博物館

博物館島お勧めの博物館は新博物館です。建物は第二次世界大戦によって半壊しましたが、近年補修されて博物館として再オープンしています。展示されているのミイラ、石棺、彫像といったエジプト美術の出土品です。特に有名なのはネフェルティティの胸像です。ネフェルティティは紀元前14世紀頃のエジプトの王妃でツタンカーメンの義理の母です。そんな人物の胸像が精巧に作られており、エジプト美術の最高傑作とも言われています。そんな貴重なものを新博物館では見ることができるのです。
博物館島 / Museumsinsel
Webページ:博物館島公式ページ
ペルガモン博物館 / Pergamonmuseum
アドレス: Bodestraße 1-3, 10178 Berlin
新博物館 / Neues Museum
アドレス: Bodestraße 1-3, 10178 Berlin
旧博物館 / Altes Museum
アドレス: Bodestraße 1-3, 10178 Berlin
ボーデ博物館 / Bode-Museum
アドレス: Am Kupfergraben 3, 10178 Berlin
旧国立美術館 / Alte Nationalgalerie
アドレス: Bodestraße 1-3, 10178 Berlin
博物館島については、こちらの記事で紹介しています。
ベルリンのモダニズム集合住宅群

ベルリンにあるもう一つの世界遺産はモダニズムの集合住宅群です。登録されているのは1910年代から1920年代に建てられた6カ所の集合住宅です。当時ベルリンでは工業化が進み、人々が仕事を求めて移り住みました。しかし住宅は足らず、多くの人が劣悪な環境に置かれていたのです。そのため、より良い暮らしを送れるように、合理的な集合住宅が多く建てられたのです。その中でもブルーノ・タウトやヴァルター・グロピウスなど重要な建築家が手がけた建物が世界遺産に指定されています。
ベルリンのモダニズム集合住宅群の見どころ/馬蹄型集合住宅

モダニズム集合住宅群の中でも最も有名なのがブルーノタウトが手がけた馬蹄型集合住宅です。なおブルーノ・タウトは日本に滞在して桂離宮を訪れ、その重要性を再発見した人物としても知られています。そんなタウトが手がけた建物が位置するのはベルリン南東部の郊外部分です。そこには池を取り囲むように馬蹄型の形をした建物が建てられています。各戸には庭やバルコニーがあり、新鮮な空気や太陽の光を取り込めるようになっているのです。そして集合住宅があるべき姿を体現したものとして建築の歴史に大きな影響を与えたのです。
ベルリンのモダニズム集合住宅群の見どころ2/ジーメンスシュタット

モダニズム集合住宅でお勧めしたいのは、街も北西部にあるジーメンスシュタットです。こちらでは多くの著名な建築家が建物を手がけており、その中にはモダニズム建築の巨匠ヴァルター・グロピウスや、ベルリンフィルハーモニーの建物を手がけたハンス・シャロウンが含まれています。街の一画には多くの集合住宅が建ち並び、各建築家の個性が表れた建物を見ることができるでしょう。そのため集合住宅の多様性を見ることができるお勧めの場所となっています。
ベルリンのモダニズム集合住宅群 / Siedlungen der Moderne
Web-site: Visit Berlin ページ
ガルテンシュタット・ファルケンベルク / Gartenstadt Falkenberg
アドレス: Akazienhof 4, 12524 Berlin
ジードルング・シラーパルク / Siedlung Schillerpark
アドレス: Oxforderstraße Ecke, Bristolstraße, 13349 Berlin
グロースジードルング・ブリッツ / Großsiedlung Britz
アドレス: Fritz-Reuter-Allee 48, 12359 Berlin
ヴォーンシュタット・カール・レギーン(Wohnstadt Carl Legien)
アドレス: Erich-Weinert-Straße, 10409 Berlin
ヴァイセ・シュタット / Weiße Stadt
アドレス: Emmentaler Str. 43, 13407 Berlin
グロースジードルング・ジーメンスシュタット / Großsiedlung Siemensstadt
アドレス: Unnamed Road, 13627 Berlin
モダニズムの集合住宅については、こちらの記事で紹介しています。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群
ポツダムにあるサンスーシ宮殿は単独ではなく他の多くの宮殿など共に世界遺産に指定されています。その中にはベルリンにある建物も含まれているのです。それらはベルリン西部の位置にあり、ポツダムに隣接したエリアです。周辺には多くの湖が広がり、また川も流れており、自然豊かな場所です。そのためベルリンに王宮を構えていたプロイセン王家の人々が夏に過ごす離宮などを建てていたのです。そしてサンスーシ宮殿を含むそれらの宮殿が世界遺産に指定されているのです。

ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群の見どころ/グリーニッケ宮殿
湖を境にしてベルリンとポツダムに分かれている場所には多くのプロイセン王家の建物が建てられています。その中でベルリン側に建っているのがグリーニッケ宮殿です。建物は19世紀にドイツの建築の巨匠シンケルよって建てられています。小規模な宮殿ですが、小さくも美しい庭園が広がっており、また建物や庭園からは近くに広がる美しいハーフェル川を眺められる素晴らしい場所となっています。ベルリンからよりもポツダムからの方が近いため、サンスーシ宮殿などと合わせて訪れると良いでしょう
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群の見どころ2/孔雀島

その中で特にお勧めしたいのが孔雀島です。それはハーフェル川に浮かぶ島で、船でしか訪れることができない場所です。19世紀初頭このような場所の特徴を活かして、プロイセン王が孔雀やワニ、そしてカンガルーなどを飼育する場所となっていました。それらの動物は19世紀半ばにベルリン市内へと運ばれ、ベルリン動物園が誕生しました。そんな島では現在は孔雀が飼育されており、島内を自由に歩き、その美しい姿を見ることができるようになっています。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群 / Schlösser und Parks von Potsdam und Berlin
グリーニケ宮殿 / Schloss Glienicke
グリーニケ市民公園 / Volkspark
ニコルスコエ地区 / Nikolskoe
孔雀島 / Pfaueninsel
ベトヒャーベルク山 / Böttcherberg
グリーニケ狩猟館 / Jagdschloss Glienicke










