クリスマスといえば、クリスマスケーキを思い浮かべる人も多いでしょう。そこで気になるのは、クリスマスマーケットの本場と知られているドイツのクリスマスケーキです。実はドイツでは日本のような生クリームを使ったクリスマスケーキは一般的ではありません。
ドイツではクリスマスに食べられるのはシュトレンと呼ばれるケーキなのです。そんなシュトレンとは一体どんなものでしょうか。こちらの記事では、シュトレンの特徴や種類について紹介したいと思います。
ドイツ版クリスマスケーキのシュトレン
ドイツではクリスマスや、それまでの期間にシュトレンと呼ばれるケーキを食べるのが一般的です。シュトレンはドライフルーツやナッツを練り込み、焼き上げたケーキで、クリスマス前から少しずつ食べていきます。
バター成分が多く、含まれる水分が低く、そしてアルコールに浸けられたドライフルーツを利用しており、日持ちが良くなっています。そのため9月にはクリスマス用のシュトレンが販売され始めるのです

ドレスデンとシュトレン
シュトレンは長い歴史を持ち、14世紀初頭には歴史に登場しています。諸説あるのですが、誕生の地はドレスデンと言われており、今ではドレスデンのシュトレンは一つのブランドとなっているのです。そのためドレスデンのシュトレンを商品名に利用する場合に、定められたレシピに従わなくてはいけません。
こうしたシュトレンは、ドレスデンの多くの店で販売されており、お土産に購入することができるのです。またドレスデンのシュトレンは人気があることから、毎年クリスマスの時期には巨大なシュトレンが旧市街を練り歩くシュトレンフェストが開催されています。

シュトレンフェスト
ドレスデンではクリスマスの第二アドベント(クリスマスまでの4週間がアドベンドで呼ばれ、その2週目)の日曜日にシュトレンフェストが開催されます。巨大なシュトレンが旧市街を練り歩くのですが、それだけでなく動く歴史絵巻となっています。
ドレスデンでシュトレンを製造する職人が中心となって、ドレスデンの歴史を伝えるパレードが行われるのです。例えば、ドレスデンをヨーロッパの文化都市の一つまで発展させたアウグスト2世が、当時の衣装をまとい、お供の家臣を連れて登場します。そして中世の貴族が登場し、パレードは華やかな雰囲気に包まれます。なお市内を練り歩いた巨大シュトレンは、パレードの後に切り分けられて、購入することができます。

シュトレンの購入方法
ドイツでシュトレンが一般的に販売されるのは、クリスマス商品が販売される時期です。それは9月から12月にかけてで、この時期にはドイツのスーパーマーケットでは他のクリスマス商品と共に販売されています。もちろんクリスマスの商品であるため、その年のクリスマスまで賞味期限が持ち、長期間にわたって食べることができます。
多くのクリスマスマーケットでもシュトレンは販売されており、そこで買うこともできるでしょう。そうしたクリスマスマーケットではパン職人が作る手作りのものを販売しているところもあります。手作りのものを探すのであれば、クリスマスマーケットを訪れると良いでしょう。
シュトレンの種類
シュトレンは、生地に練り込まれる材料によって様々な種類に分かれます。ここでは、その種類をご紹介します。
バターシュトレン(Butterstollen)
バターの成分が多くなっているシュトレン。バター以外にもドライフルーツやナッツが入っており、多くの人に好まれています。人気があるため、スーパーマーケットで購入できる定番のシュトレンです。

マジパンシュトレン(Marzipan Stollen)
ペースト状のマジパンを練り込んだシュトレン。人気があるため、スーパーマーケットで販売されています。
モーンシュトレン(Mohnstollen)
ケシの実のペーストを練り込んだシュトレン。定番となっているドライフルーツを入れないのが一般的で、ケシの実の風味を楽しめるものになっています。
マンデルシュトレン(Mandelstollen)
アーモンドパウダーなどアーモンドの成分を高くしたシュトレン。定番のドライフルーツを入れないものが一般的となっています。そのためアーモンドの風味を楽しむことができます。
ドイツで本場のシュトレンを食べてみよう!
ドイツでクリスマスのケーキと言えば、多くの人がイメージするのはシュトレンです。そのため、クリスマスの時期には手軽に買える定番のものになっています。クリスマスの本場のドイツで、クリスマスケーキを楽しみたいのであれば、ぜひシュトレンを食べてみてください。そして本場のクリスマスの雰囲気を楽しんでみましょう。
クリスマスマーケットの食べ物については、こちらの記事で紹介しています。
ドイツで食べられるクリスマスのお菓子について紹介します。










