ベルリン近郊には世界的には有名でないけれど、見どころのある魅力的な町がいくつかあります。その一つがベルリンに隣接するベルナウ・バイ・ベルリン(Bernau bei Berlin)です。隣接していることもあり、鉄道を使って乗り換えることなく訪問できるため、ベルリンから気軽に訪れられる町なのです。
そんな町には世界遺産があり、また歴史的な建造物があります。そのためベルナウでは世界的に重要な場所を訪れたり、歴史ある町の雰囲気を楽しむことができるでしょう。こちらの記事では、そんなベルナウの魅力や特徴について紹介したいと思います。

ドイツ便りではお客様の訪れたい場所にご案内します
ベルリン近郊ガイド
ベルリンから1時間以内に訪れられる町ベルナウ
ベルナウが位置するのはベルリンの北東部です。ベルリンの中心部から20キロほどのところに位置しています。ベルリンには周辺の都市とを繋ぐSバーンがありますが、その路線の一つがベルナウを終点とした路線となっているのです。Sバーンを利用する場合には40分から50分で訪れることができるでしょう。
またドイツ鉄道も同じように路線を持っており、RE(Regional Express)を使えば、僅か20分で訪れることができるのです。そのため、ベルリンから半日だけの旅行も可能な、訪れやすい町なのです。

旧市街を囲む城壁
ベルナウの町の最大の特徴となるのは町を囲む城壁です。ベルナウには中世の市街地だった小さな旧市街があります。
そんな旧市街を守るように、13世紀から14世紀にかけて城壁が築かれました。それは町を敵の手から幾度も守る強固な防御壁となっていたのです。今でも壁は当時の姿で町を囲っています。その長さはおよそ1.5キロにも及び、場所によっては8メートルの高さを誇ります。
城壁に沿って歩道が整備されているため、散歩を楽しむこともできるでしょう。こうした城壁には城門などの付属施設が残されており、城壁の構造を確認でき、そして中世の雰囲気を存分に楽しむことができます。

博物館となった町の城門
ベルナウの旧市街を囲う城壁ですが、そのハイライトとも言えるのは城門でしょう。市街地は城壁に囲まれているため、町には門が3ヶ所設置されていたのです。その中で現存するのがシュタイントーア(Steintor)です。
15世紀に建てられたもので、二つの塔によって構成されています。高く聳え立つ塔に、それに連なる城壁、そんな城壁に取り付けられた門は、強固な防壁となってベルナウの町を 敵の手から守ってきたことを実感させてくれるでしょう。
現在城門には博物館が設置されており、町の歴史や中世の武具などのコレクションを展示しており、より一層中世の雰囲気を楽しむことができるでしょう。

世界遺産に指定されているバウハウスの建物
ベルナウの町の郊外には世界遺産に指定されている重要な建物があります。それはADGB連合学校です。ドイツには世界に大きな影響を与えた重要な美術やデザインの教育施設がありました。それはバウハウスで、1919年から1933年という短い活動期間の間に革新的な教育を行い、多くの芸術家やデザイナーを輩出したのです。
そんなバウハウスの2代目の校長であるハンネス・マイヤーが手がけたのがADGB連合学校でした。建物は森の中にある傾斜を活かしたものとなっており、大きなガラス窓によって明るい空間を実現させています。
現在も利用されている施設であるため、ガイドツアーでしか入ることはできませんが、付属の展示施設があり、そこでバウハウスやADGB連合学校に関する展示を鑑賞できるようになっています。
ADGB連合学校については、こちらの記事で紹介しています。

ベルリンから日帰り旅行をするなら、ベルナウに訪れよう!
ベルリンに隣接するベルナウ・バイ・ベルリンは多くの見どころがある素晴らしい町です。中世の面影を色濃く残す城壁は、町が持つ歴史を感じることができるでしょう。
現存する唯一の城門であるシュタイントーアは、展示されている中世の町の歴史や武具のコレクションを通じて、中世の雰囲気をより感じさせてくれます。また郊外にあるバウハウスの革新的な思想を体現した世界遺産のADGB連合学校があり、芸術とデザインに興味のある方には必見のスポットです。
ベルリンから日帰りで近郊の町に訪れるなら、ベルリンからの半日旅行も可能なベルナウにぜひ訪れてみてください。

ベルナウ / Bernau bei Berlin
Website:ベルナウ市公式ページ
ベルリン周辺のお勧めのの街はこちらの記事で紹介しています。










